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久々にYZF-R1Mに乗ったエクスクルーシブ試乗会

社長 河野
更新日

台風に翻弄されたエクスクルーシブ試乗会

9/5~9/6の「エクスクルーシブモデル試乗会」台風10号の影響をうけることになってしまい雨であいにくの試乗会となってしまいました。

しかしそんな中でも雨と雨の合間をぬって、両日で14名の方にお越しいただきYZF-R1M、テネレ700の試乗をお楽しみいただきました。ありがとうございます!

さてそんな試乗会。一番高価で、かつハイパワーなバイクがYZF-R1M2020年モデル。

もちろん私たちスタッフもこちらに試乗してみましたので、ご紹介したいと思います!

YZF-R1は世界のレースで勝ち続ける

このバイク、全日本ロードレース、およびワールドスーパーバイク、また今年は中止となりましたが鈴鹿8耐などの世界のレースでトップを幾度となく獲ってきました。

その点、世界を見渡しても、最速のバイクの部類に数えられるのは間違いありません。

初期のころのR1はワィンディング最速を目指したバイクでしたが、今やサーキット最速を目指すバイクなのですね。

「乗って気持ちいい」が私たちにもわかる?

しかし、「誰もがみんな、乗ってその良さがわかるのか・・・・?」

普段サーキット走行などを嗜んでいるライダーを除けば、そういう疑念を抱くかもしれません。

もちろん速いバイク、パワーのあるバイク、所有するだけでも満足感はあるんですが。

こうやって写真撮るだけでも楽しいんですけどね。

でも乗ってみて「買ってよかった」と思えるのかは、高額なバイクゆえに当然誰もが気になるところでしょう。

外観を見てみる

2020年モデルはカウル、ポジションランプなどの形状が若干変更され顔が変わった印象になりました。

写真だとちょっといかつい感じなのですが、実物を見るとR1らしいスリムな印象は引き継がれているようですね。

今回の試乗車はカーボンカウルのR1M、ゆえに試乗ライダーの中には緊張していた方もけっこういらっしゃったご様子でした。なにせサイドカウルだけで30万円くらいしますので。

外装がそんなカーボンでかためられていると見た感じの迫力もすごいですね。

ハンドルポジションはR25などのバイクに比べると明らかに低く、絞りもややきつく感じ、そのせいでまたがっただけでもいかにも走りそうだという印象があります。

しばらくぶりにYZF-R1にまたがったのですが、思ったよりもコンパクトなバイクなのですね。大型ながらもこじんまりまとまった印象がありました。

今は無駄に大きいと、勝てるバイクにはならないのでしょう。

【試乗】力ありすぎて困るかも

しかしフルパワーはいくらなんでも使いきれないよなぁ、そんなことを考えながら、走り始めました。

最大出力は200psと2019モデルとカタログ数値は変わらないようです。

この手のバイクをかなり乗り込んでいる方でなければ、200PSといってもパワーがありすぎて扱いに困る事のほうが多いのではないでしょうか。走る場所がなにせ一般道ですから。

ちょっとした直線でエンジンの回転をあげてみます。

「おおお、やっぱりパワーあるなぁ」

試乗へと道路にでて、緩く加速しただけで、瞬間法定速度に達し、簡単には止まれないくらいの勢いがついてしまいそうです。

飛び出しちゃいけないと、交差点はもちろん近所のちょっとしたワィンディングでも思わず緊張。アクセルに力が入ってしまいますね。

普段から気軽に乗るには肩が凝りそうなバイク。申し訳ないが、私がこのまま乗るにはいささか辛口なバイクなのかもしれませんね。

強大なパワーを自分好みにアレンジ

そこで、気持ちよく乗るために、パワーを自分が使いやすいレベルにおとしたい。

それはわりと簡単にできますよ。

メーターを見ると下部にMODE-〇、PWR〇・・・というように設定変更できる欄がありますよね。

まずMODE-A~Dまで4つあり、その中で好みの設定を選ぶこともできるし、それぞれを自分好みに変更して保存もできます。

そこにそれぞれ自分の好きな設定、例えばPWRは1、TCS(トラクションコントロールの介入度)は3というようにいれておけば、ツーリングは、雨の日は・・と状況にあわせてすぐに設定がかえられるのです。これがR1の強みのひとつなのです。

このあたりは難しそうであまりさわりたくないところなのかもしれませんが、変更したところが体感で感じられると面白くなります。

変更は上の写真のハンドル側黒の「MODE」のボタンを押して設定したい箇所を切替えます。そこでグレーの上下ボタンで任意の強度を選べばセッテイングが完了。

今回、一番必要そうなパワ-の調整はPWRのモードでおこないます。

これはドライ路面では1~3、ウェットでは4を使うようですが、「乗り始めたばかりの方」や「体力の弱い女性の方」であれば、4を選択することでフルパワーの2/3くらいまで落とすことができ(全開にならない)無理なく楽しむことができると思います。

パワーを控えめにすると操作に対してバイクが軽く感じ、乗りやすくなりますのでありがたい。

この設定なら、どこかへふらりとツーリングしたりも負担はなさそう。途中のワィンディングも楽しみながらいけそうですね!

運転技術のある方でも、一般道で幅の広くないワィンディングを楽しむ、また道路が荒れているルートを走るなら、あえて非力な設定のほうが、よいことが多いかもしれません。

新機能EBMを試してみる

さらに2020年モデルでは「EBM(エンジンブレーキマネジメント)」という新機能が追加されました。

これは1~3まで選択ができ、「エンジンブレーキの強さ」を調整することができるのです。

スリッパークラッチが装備されているのでタイヤが鳴いてしまうようなエンブレこそもともとないのですが、「EBM1」⇒通常のエンジンブレーキではカーブの入口ではエンブレを少し感じながら進入します(普通にツーリングするペースなら何の影響もないですが)

設定を「EBM2~3」に変更すると最初あったエンジンブレーキの感覚が少なくなります。

一般道のワィンディングでもその効果はよくわかりました。

コーナーの進入でリアタイヤがひきずるような感覚がなくなり、スパッとコーナーに進入できるのは、まるでかつての2サイクルのレーサーレプリカのようで、切れがよくて気持ちよい。

EBM3にしたら楽しく乗れて、いつまでも走っていたくなります。こういうのも調整で楽しめるのが今のバイクの最先端なんですね。

ハイパワーも使えなければないのと同じ

どうしてもこのスーパースポーツクラスは各メーカー間で最高出力が何馬力になったとかの争いになりがちですが、いくらカタログ上で馬力があっても「使えなければないのと同じ」。

なのでヤマハの考えとしては、むしろ大きなパワーを如何にして「気持ちよく扱えるようにできるか」というのがテーマなのでしょう。

であるからこそ、興味があるにもかかわらず乗りこなせないから、とあきらめてしまうのはもったいない。ぜひ挑戦してしてみてほしい、そんなバイクがYZF-R1でした。

 

 

右のMENUスイッチはトリップ、気温、水温などの表示を切り替えられる

 

変更されたポジションランプ。ヘッドライトはローで片側、ハイで両方が点灯

 

タイヤはブリヂストンRS11。試乗くらいではとうてい底が見えないハイグリップ

 

ABSの介入パターンなどを変更できるBC(ブレーキコントロール)が装備されているとのこと

 

このYZF-R1が毎回優勝争いに絡む「SUPERBIKERACEin九州」が9/19、9/20に開催。R1ファンは一見の価値あり