NIKENをサーキットで試乗してみました

LMWの実力は?

レイクサイドコースで乗ってみた

おはようございます。10/5(金)はオートポリスのレイクサイドコースに来ています。

”どんなバイクなの?”と期待の高い、あの”NIKEN(ナイケン)”の講習会なのです。

「レイクサイド」を走ったことのある人はご存じかと思いますが、ここは路面があんまりよくないので、

非常にすべりやすく、”2輪バイク”の試乗はいささかためらわれるところ。

しかもおりしも台風25号が接近中で、朝から時おり降る雨でウェット宣言。

試乗としては、最悪に近い条件になったかもしれません。

でも悪条件に強いと言われるLMW ”NIKEN”の試乗にはもってこいの条件ですよね。

 ちなみに”LMW”とは「リーニングマルチホイール」の略、

前輪二輪の計3輪、”傾いて走る”構造のオートバイのことを言います。

既に市販されているものでは「トリシティ125/155」がありますよね。

YSPのお店でも、トリシティからトリシティに乗り換えるような”LMWファン”が増えており、

家族から「3輪なら乗ってもいい」と言われたとか

「トリシティにしたら全然疲れなくなった」なんて話も聞くようになりました。

 

 そして今回の”NIKEN”は、125/155トリシティに続くLMWの第三弾として

コミューターから「スポーツ領域」を目指して開発されたものです。

その開発初期には、トリシティから切り取ったフロントまわりに、

「XJ6」のエンジン&リアまわりをくっつけてテストされていたんですって。

今やスポーツバイクユーザーの平均年齢は47.1歳。

安心、安全に楽しむという要望を実現する「転ばないバイク」について、

その試乗とあわせ、LMW開発部長の伊藤洋さん、

および開発ライダーの時永真さんにくわしくお話をうかがってきました!

 

前のタイヤが二つもある構造、テスト途中でできたものは、

テストライダーさえ”こんなの乗れない”と言われる程に大きいものだったそうですが、

そこから、軽量化にはかなりこだわっていったそうです。

アルミらしい溶接ビードが見える「アルミタンク」もそのひとつ、

コスト的には厳しくて「塗装しちゃったのがもったいなかった」というほどですが、

しかしそれでも軽さ第一を目指し、今回ナイケンに採用されました。

 

では、早速試乗!もう昼飯も食わずに真っ先に乗ってみました!

モーターショーなどでは見てましたが、”またがる”のもはじめて。 

「おお、これがそうか!”NIKEN” はじめまして~」

しかし・・その”足つき”がどうかと言えば、さすがにいいとはいえませんでした。

私は(168cm)つま先がやっとつくくらい。ツンツンな状態です。

現行バイクだと、FJR1300A/ASあたりと同じくらいの感覚でしょうか。

シート形状もMT-09あたりと違い、少し内また付近が触る形状です。

 

 ”重さ”はまっすぐ立っているときは、そこまでは感じませんが

傾きだすと、そこが一気にきそうでタチゴケがちょっと心配です。

・・でも、前側が1輪でなく”パラレログラムリンク構造の2輪”なので、

「グラリ、即パタン」という感じは少なく、わりとこらえやすい。

ちなみに”ローダウンリンクキット”も用意されているので

そのあたりの工夫次第で背の低い人でも乗りこなせるのかな、と思いました。

前輪二輪のLMWは、構造上ローダウンによる「操安性」への影響も少ないそうです。

 

外観の品質感は、さすがに165万円のバイクらしい高級感ですね。

青のアルマイトで仕上げられた「フロントフォーク」は倒立で片側2本。

前側は”ガイドチューブ”と呼ばれ、中身はオイルのみが入ってます。

その後方の”メインチューブ”には、スプリング/ダンパーの

通常のフロントフォーク同様の装備に加え、減衰調整が装備されているそうです。

ちなみにサスペンションの調整は減衰を抜く方向ですると

ハンドリングがさらにクイックでシャープになるんだそうですよ。

 

 エンジンを始動すると、MT-09シリーズらしい”聞きなれた排気音”がします。

ただエンジンは全く同じものでなく”クランク慣性モーメント”を18%増、

MT-09よりも、ややマイルドに振ったエンジン特性になっているのだとか。

どちらかというとTRACERに近いフィーリングかもしれません。

・・・とはいえ元気の良い”CP3”エンジン、

バイクのパワフルさを調節できる”Dモード”も車体側の許容範囲が広い分、

レスポンスのよいモードでもMT-09以上に積極的に楽しめるようになっています。

 

 さて、コースインしましょう。

普通のバイクと違うなと感じるのは、カーブにおけるバンク角の変化。

2輪のオートバイは、棒が倒れるように、傾き方は最初ゆっくりと、

途中からは「スイッ」と素早くフルバンクまで倒れていくものですが、

LMWは、それが最初から最後まで均一なのです。

もしかすると、バイクに慣れている人からすれば、「お~い、もっとスパッと倒れてもいいんだぞ」

なんて感覚を覚えるかもしれませんが、安心を軸にするなら良いのはこちらですね。

 

 ‥というのも、そこが「LMW」の絶対的なメリットなんだそうです。

オートバイが「転倒」するのは、

タイヤが滑った瞬間ではなく”滑った” ⇒ ”バイクのバランスが崩れる” ⇒

 ”ライダーが制御できず転ぶ”

・・という順を追うもの。しかしLMWなら仮に前ふたつのタイヤが両方同時に滑っても、

また「穴ぼこ」に乗り上げても、そのバンク角度はあまり変わらないのだそうです。

イコール、ライダーの体勢が崩れにくい、つまり、それは転びにくいということ。

またコーナーリング中にブレーキをかけてもバイクが起き上がらないので

カーブでもある程度ブレーキできる。

つまり制御できる範囲がすご~く広がるのです。

 

 だから走るのが「超すべる路面」であったとしても全然怖くない、

遊びで、トラコン(TCS)効きっぱなしの「ドリフト状態」で走れました!

アクセルを大胆に開けても、グワングワン、と勝手に制御が効くので安心ですね。

2輪のバイクなら、TCSが入ってても、

バランス崩したらどうしようと、さすがにそんな大胆なことはできませんが、

先に述べたLMWの特性により、滑っても倒れ込むような恐怖感がない。

ついつい遊んでしまいましたが、ナイケン楽しいですね!

 

 欧州で、”NIKEN”のジャーナリスト向け試乗ツアーをしていた時の裏話に、

普段なら絶対についていけるはずのないベテランライダーに、

わりと経験の少ないライダーさんが、NIKENだったら楽々ついていけた、

なんて話もあるそうです。

2輪のオートバイはコーナー侵入時に、”ギャップのあるなし”や

”路面の滑り具合”を測るための”待ち”の時間がどうしても必要なものですが、

LMWはそんなこと関係なしに”ガ-ッ”と行っても大丈夫だからだそうなんです。

だから、様々な路面を走るツーリングなどでこそ”NIKEN”の利点は多そう。

逆バンクの滑りやすいコーナーでも躊躇なく突っ込めるなんて、

4輪以外では”NIKEN”くらいのものでしょう。

いつものマスツーリングで、どうしても遅れがちな〇〇さんも、

ナイケンに乗り換えたら「あれ、今日は〇〇さんえらくついてくるなぁ?」

なんてことが、そこら中で見られるようになりそうですね。

また構造上2輪より短い”制動距離”も、

無事に家に帰るためには大きなメリットです。

 

 もっとも”NIKEN”の本当のよさは、速さよりも”疲れにくさ”です。

2輪のオートバイは、転倒を防ぐための前輪へのコントロールにより

ハンドルについつい力が入ってしまい疲れるもの。

そこを「LMW」はハンドル制御をあまり気にしなくてもよく、

その分リラックスして走れるから、かなりの長距離でも疲れにくいのだとか。

高速で便利な”クルーズコントロール”なども装備していますし、

その真の魅力は”ツアラー”としての部分にあるのではないかと思います。

 

 そんな「転ばないバイク」LMW ”NIKEN”。

将来的には、”停止時に自立してタチゴケを一切なくす機構”や

さらに、リンク部分に積極介入して、ライダーの技量をサポートする機能、

またそれらのバックアップにより、”4輪免許で乗れるような”のものまで

幅広く可能性を探っているのだとか、

もちろん”オフロード仕様”なんてのも期待できるのだそうです。

まだまだはじまったばかりのLMWストーリー、

今後どうなっていくのか楽しみですね!

 

さてちなみにこの”NIKEN” 受注生産のため、納車までおよそ3か月以上かかります。

この記事を見て”もう欲しくなった”とか、”これならすぐ奥様のお許しが出るかも”という方も

ご予約はお早めにお願いするとともに、YSP大分へのお越しをお待ちしております!